大学時代から自分にまとわりついていた同僚・秋月が大きな取引を成功させた日、村上は初めて彼からの食事の誘いに乗った。村上は人なつっこくて要領のいい、自分と正反対の秋月が苦手で、ずっと避け続けてきた。なのに、どうして今日に限って誘いを受けてしまったんだろう。不思議に思う村上に、秋月はとんでもないことを言い出す。「…おれさ、超能力があるんだ」仕事がうまくいったのも、村上が食事につきあってくれたのも、その力のおかげなのだと。もちろん村上は信じなかったが、その後も秋月の仕事は気味が悪いほど順調。そして村上の気持ちは……。